真空蒸着とは?

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真空蒸着とは?

画像:真空蒸着

真空蒸着は、真空状態で金属や化合物などを加熱蒸発させ、その蒸気を物体表面に薄膜状に形成するメッキ加工の方法です。真空蒸着はレンズのコーティングや半導体、集積回路、電子部品・光学部品の反射膜などの様々な工業製品の加工に用いられており、数nmから数μmの膜を形成することが可能です。

当社では、アルミによる真空蒸着を利用して、さまざまな製品にメッキ加工を施しています。右の写真のような機械に製品を入れ、機械を真空状態にします。真空状態の機械の中でアルミを熱し、蒸発させます。蒸発したアルミが自転・公転をしている製品に付着し、継ぎ目のないきれいなメッキ加工製品が出来上がります。

真空蒸着は幅広い素材にメッキ加工を施せる加工方法です。加工や納期のご相談など、柔軟にお応えできるかと思いますので、ぜひ一度、弊社にご相談ください。

加工対応サイズ

画像:加工対応サイズ

当社にご依頼いただけるサイズは、
縦1000mm×横350mmの円柱におさまるサイズとなります。

※形状によっては、メッキがまわらない箇所が出る場合もございます。ご了承ください。

適正製品

画像:適正製品

真空蒸着はほぼどのようなものでも加工が可能ですが、製品の用途によっては真空蒸着に適していない製品もございます。詳細は、お問い合わせの際にご確認ください。

【真空蒸着に向いている製品】
  • 観賞用の製品
  • 複雑な形状の製品
【真空蒸着に向いていない製品】
  • 摩擦の激しい製品(例:スマートフォンケースなど常に手にするもの)
  • 通電しなくてはいけない製品

※製品によってはご対応できる場合もございます。ご相談ください。

真空蒸着の流れ

前処理

画像:前処理

前処理では、次の工程に移動しやすいように製品を並べます。バフがけなどの表面処理をして、コーティングの準備をします。

除電エアーブロー

画像:除電エアーブロー

除電エアーブローで、目に見えない粉塵を吹き飛ばします。同時に静電気除去も行われるので、除電エアーブロー後は粉塵が付着しません。

強制吸気(設備)

画像:強制吸気(設備)

強制吸気の設備は、外部から塗装ブースフロアに新鮮な空気を送るための設備です。設備内フィルターで外部からのゴミやホコリを完全にシャットアウトし、クリーンルームの状態にします。

アンダーコート(自動塗装機)

画像:アンダーコート(自動塗装機)

製品の表面を鏡面にし、アルミの密着性を高めるために行われる作業で、サビを防ぐ効果もあります。表面を鏡面にしないとアルミを付けても製品は光りません。大ロットの量産製品は、写真の自動塗装機にてアンダーコートを施します。

アンダーコート(手吹き)

画像:アンダーコート(手吹き)

複雑な形状の製品など、繊細な作業が必要な場合は手吹きによるアンダーコート作業を行います。現在では、自動塗装機によるアンダーコートが主となり、手吹き作業が出来る職人もかなり少なくなってきています。カネコ真空では、代表の金子を中心に先代から受け継いだ技術を大切に守り、他社では対応不可の製品にも真空蒸着加工を施せる技術を保有しています。

乾燥炉

画像:乾燥炉

アンダーコートした製品を乾燥炉に入れ、十分に乾燥させます。当社では5台の乾燥炉をご用意しています。最高温度は400度です。

真空蒸着

画像:真空蒸着

アンダーコートを施し、十分に乾燥させた製品は真空蒸着機によりアルミを蒸着させることで、鏡のような輝きを持ったメッキ加工が実現します。シルバーだけでなく、ゴールドやカラフルな色の蒸着にも対応可能です。

トップコート

画像:トップコート

真空蒸着後は、酸化防止アルミが剥がれにくくなるように、クリアー塗料を塗ります。トップコートを施すことにより、汚れやキズにも強くなります。

完成

画像:完成

蒸着した製品を丁寧に検品・梱包し、完成です。

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弊社で最も多いご注文は、試作品の短期間製作です。
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画像:試作品の短期間製作 その1
画像:試作品の短期間製作 その2

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リフレクターとは、自動車のヘッドライトの反射鏡として利用されている部品で写真のようなパーツです。経年劣化により、リフレクターのメッキが剥がれると車検が通らなくなります。旧車の場合、メーカーからの部品供給がなくなり、リフレクターの交換が出来ません。再メッキをしてくれる業者も少なく、個人の方や整備業者の方から非常に多くのお問い合わせをいただきます。

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画像:自動車リフレクターの再メッキ その1
画像:自動車リフレクターの再メッキ その2

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画像:フィギュアのメッキ塗装 その1
画像:フィギュアのメッキ塗装 その2

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